今回の個展では
久しぶりにガラス絵やパステルドローイングを
展示しています。
私の場合、版画作品との違いは多分、
一見してはそんなに無いかと思います。
ではなぜ違う素材で製作するのか?
それの一番の理由としては、
ドローイング、ペインティングなど直接画面に描く場合は
思い通りの色が使える!ということです。
版画の場合は、
プレス機を使用するということもあり
中間色は濁りやすいですし
また、たくさんの色を使用していても
画面に残る(目にはっきりと識別できる)のは3−4色くらいに
なってしまうということがあります。
実際、日頃の私の版画作品では8色くらい載せていますが
多分、ごらんになる方は
3、4色で出来ていると思っておられると思います。
けれど版画の場合は、
その「目に見えてこない色」も見える色を引き立てるのに
必要であるので版には載せてゆくのです。
そのように
「見えてこない色」をパステルやアクリルの場合も使いますが、
「見える色」はプレスでの変色がない分、
自由に幅広く使える楽しさがあります。
またパステルの場合は、
表面を削って下の色を出したり
擦って色を馴染ませたりと
銅版では出来ない(私の場合)技法が
使えたりするのが面白いです。
そんな風に
いろいろとキモチを探しながら
今回のパステル作品を制作してみました。
もういちど探す