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岡田まりゑblog

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1120.一版多色凹凸版刷り

銅版画制作では
「一版多色凹凸版刷り」という
一つの版を一回刷りで多色で表現する方法で
創り上げています。
今回の版画アマビエ企画のプロモーションとして、そのインク詰め過程を動画で撮ってみました。このページにもUPしようと思ったら、
ここへは貼れないようでした。
せっかくの機会なので是非、動画をFBページにてご覧頂きたくリンクを貼っておきます。
手順の説明は以下の通りです。
どんな感じで制作しているのか?
ご覧頂ければ嬉しいです。
https://www.facebook.com/okada.marie00

①銅版の凹部分にそれぞれ色を載せてゆきます。強調したい部分から始めて描くように隙間なくインクを置きます。細かいパーツは小さなインクベラでしっかり詰めます。溝が深いのでちゃんとインクが入っているか?確かめながら詰める必要があります。
②余分なインクを寒冷紗で荒拭きします。
ハッキリ色を出したい部分と馴染ませたいトコロの拭き方を変えて、素早く行います。
チカラが入り過ぎたり、ゆっくりし過ぎたりすると、色が濁ります。
③拭き残りが無いよう、更に人絹で整えます。
曇りがあると、上に乗せる凸部分の色が冴えなくなります。凹部分のインクが抜けてしまわぬよう注意しつつ、これもて早く行う必要があります。
④凸部分にローラーで色を載せます。
色むらがないように、また、細かいパーツが潰れないよう注意して乗せます。
どんな大きな版であっても、最大ローラー幅20cmくらいのもので私は行っています。
リトグラフなどで使用する大きな両手ローラーはローラー自体の重さで細かいパーツに色が乗り過ぎて潰れてしまいます。
小さなローラーで大きな画面に美しく色を乗せる技術は長年の制作の賜物かな?と自画自賛してます‼︎

この動画では小さな作品なので24秒のタイムラプス動画となっていますが、大きな作品ではインクを置くのに1時間近くかかる場合もあります。そんな訳で、版画と言っても1日に体力、気力が充実して出来るには限りがあるので、沢山は刷ることができません。


1120.一版多色凹凸版刷り_c0118526_11444010.jpg
これは動画になっていませんが…とりあえず貼っておきます。


by malie134-HS02 | 2020-06-12 11:22 | 日々 | Comments(0)
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