深夜のBSやCSでは、良い番組をやっている事が多いです。
偶然ですが、「世界最速のインディアン」という映画を観ました。
「インディアン」は1920年製のオートバイのことで、1000cc以下のバイクで世界最速の記録を打ち立てたニュージーランド人の実話に基づいた話です。
舞台は1940年代(だったと思いますが)の
アメリカなので登場する車や服のデザインや
色もちょっと素敵です。
主人公のマンローは60歳を過ぎて
遥々ニュージーランドからアメリカのユタ州で行われるレースに出て世界最速記録に挑戦するのですが、
その過程で様々な人との出会いがあります。
歳を重ねると(重ねていなくてもだけれど)
質問に対して答える時に、
余分なコトを話しがちで、
個人的な感想や自慢や事情など
長々と脈絡も無く話したりする人を
私は苦手で、
自分もなるべく その様なコトがない様
気をつける様に心掛けておりました。
そうするうちに
雑談力は失われて、
どちらかというと所謂「女性が好む」雑談などが苦手となりました。
雑談でスッキリする!ということは無いな!
負担でもあるな!となりました。
この映画の主人公マンローは
その 余分なハナシ- 雑談的な自分語りがとてもチャーミングで周りの人々の心を捉えてゆきます。それによってたくさんの人が彼を助け
彼の夢が叶う様心から祈るのです。
もし、彼が整然とした話ぶりで
質問に必要な事だけ答えていたら
誰も彼に興味も持たなかっただろう。
「余分」はタイセツだなぁ。。と思いました。
ヨブンなモノが無いものは息苦しい。
ヨブンに思えるものから伝えられる
その人やモノの「ほんとう」が見えることが
ありますよね。
あの時代のデザインの揺らぎ具合や
パステルカラーの曖昧とか
ルールは時には変更されるモノだとか
暖かいキモチになれる
良い映画な出逢え夜でした。
「居る トコロ」 52×44cm
etching ,aquatint ,college