人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

岡田まりゑblog

malie.exblog.jp

1212.遠く夕陽

最近は片道1時間半の母の住む所へ
週一で通っています。
母は高齢にしてはまだまだ身の回りのことも
自分で出来るし、パートナーと暮らしてはいるので安心ではありますが、
6月に3年振りにやって来た妹に
「認知症では無いの?医者に行って相談した方が良い!」と言われて以来
何か自信を無くしてしまったのか
外出を余りしなくなってしまいました。

外出好きの母は年齢の割には友達も多く
頻繁に友達と会ったりしていましたが、
今回の状況でその機会も無くなっていました。
私とは最寄りの駅周辺でご飯を一緒にしたり
していましたが、だんだんとそれも億劫になってしまつたのか
「体調が良く無いので出られない」という様になってきました。
電話の声も弱々しくなってしまったので
行きづらかった母の所へ
思い切って訪ねてみる事にしたのでした。
部屋も雑然として
顔も洗う気力もない感じで
ただテレビを見ている様子なので
片付けをしたり話しをしたり。
便利に使えそうな家庭用品を買ってみたり。
節約重視のパートナーを無視して
エアコンつけまくり
部屋も明るくしてみました。
そして何より自信を持たせるべく
「自分で忘れた事を自覚しているのなら
認知症ではないよ」と励まし、
実際、私でも近ごろは物忘れが激しく
自分でも危惧していたくらいなので
もう90も近い母なら
あの程度の物忘れは当然だと思っています。
そんな風にして2ヶ月
だんだんと母の口調もしっかりし、
外で待ち合わせも出来る様になりました。
まだまだ少し心配なので帰りは家まで送って
行きます。

そうすると
今度はエレベーターの無い三階の部屋から
わざわざ階段を降りて
私を見送ってくれます。
バス停までの道から見える山や夕陽が
すごく綺麗で
何時も涙が出そうになります。

「自信を持つ」大切さを改めて思い知らされました。思い込みでも良い。自分は大丈夫!と思えないと気力が萎えて何も出来なくなります。
私自身も誰かの言葉に左右されて
カナリの自信喪失が続いた時期は
とても苦しく制作もうまく行かなくなりましたし。自分の良いところを発見出来なくなるのは
ツライことです。

母がやっと
「温泉にでも行きたいわね」と言い出したので
それがとても嬉しい。

1212.遠く夕陽_c0118526_12091033.jpg


はるか-茜色に  14.5×14.5cm オイルパステル


by malie134-HS02 | 2022-10-18 11:38 | 日々 | Comments(0)
<< 1213.空気と音 1211.ゆるゆる と >>