ガラス絵が思う様に進まないし、
体調も今ひとつなので
無理して制作を進めてしまうと
つまらない方向に行ってしまうので、
本を読むことにしました。
「やがて満ちてくるもの」タイトルも素敵な
梨木香歩さんのエッセイ。
梨木さんの作品は今時の口語では無く
文体も私には好ましい。
「西の魔女が死んだ」は有名ですが、
あの作品は梨木さんの中では特殊なもの。
それについて書いてあるものが、
私のナニカとピタッと来て
「そうそう。そうなの!」と僭越ながら
激しく同意しました。
↓以下抜粋
ジャム作りとかラベンダーのシーツとかのモチーフが映えて見えるのは、全体にそういう緊張感(いびつな魂を持つ という)があるからなのですが、世間的には、ほんわかした話だと思われているところもあるようです。
そう、柔らかな色合いやモチーフなどで
私の作品も ホンワカしている と思われてもいるかな と。
それでも良いですが。
抜粋2↓
魂にとって本当にプラクティカルなものを書きたいと思っています。現実的な事とか、身近なごちゃごちゃしたこととか、結局そういうもので人間は成り立っているんだとおもうんですね。だからいつも、自分を自分という肉体の中にそういうごちゃごちゃをきちんと収斂させて、今という時代の中で自分を織り込ませるように歩いていく事が大事だと思っています。
そう、そんな風でありたいのだ!
抜粋3
自己模倣して同じようなものを繰り返して書くと、作業にも慣れて楽になり、洗練もしてゆくでしょう。そういのを熟練の技のようにいい、プロ化することがよいことのようにおもわれていますし、読者にとってもその方が読みやすいのかもしれませんが、同時にほとんど何かが壊されていくような気がします。
これは激しく同意で、私が今まで特に気を付けて来たことです。それを再び梨木さんの文章で目の前にすると「そう、そうですよね!私も頑張ります」とガラス絵四苦八苦も納得できる。
まだ未だ私にも余地が有るということだ。
もう少しジタバタしてみようと思います。
良い本に感謝。
画像は本文とは無関係の、先日久しぶりに行った東京芸術劇場の「ナイトタイムパイプオルガンコンサート」