緑が鮮やかなころになると、 毎年、手漉きの和紙が大型の封筒に入って
郵便受けにやってきます。
その和紙は薄手のもので、
雁皮紙や三椏紙であったりします。
そのトンボの羽根のように繊細で美しい和紙は、もうそれだけで完成されているので、
やたらなモノをそこに刷っては失礼な気がします。
でも、自分にチカラが足りないとき、または紙の魅力から触発されたとき、
和紙を使いたいキモチになったりします。
漉かれた和紙と共に、ちょっとした作業メモも添えられてきます。
H18.12.29(金)初雪ちらちら降る。
積もるほどではないが、久々に冷たい。紙を漉いて指がしびれるくらい冷たい。
昼食時間がなかったので.....
紙を漉いていらっしゃる方は、紙漉きが職業なわけではありません。
こんなに辛く、手間のかかる事は、
紙漉きに対する愛情がなければ出来ないシゴトです。
また、そうやって紙漉きの人の愛情を含みながら出来上がってくるものだから
和紙の色は自然で深く暖かいのだろうな...と思いました。
銅版雁皮刷りのものをコラージュ
その、素敵な季節のお便りは、かれこれ10年以上つづいています。
ほんとうに有り難いなぁと、いつも感謝しています。